3.ダイエットで太る?
前回でも述べましたように、体に大きな負担がかかってしまう過激なダイエット法によって多くの女性が健康を害してしまいます。しかも、この種のダイエット法は必ずといってよいほど失敗し、逆に以前よりも太ってしまうという結果を招く恐れがあるのです。
食事の量を極端に減らす、糖分・脂肪分を極端にセーブするといったダイエットをおこなえば、その反動で食べたいという欲求が強くなります。ですから、ダイエットという緊張の糸がプツンと切れてしまうと、ケーキを3個も4個もいっぺんに食べてしまうなどのドカ食いや一気食いをしてしまいがちです。そして、それを反省しながらダイエットを再スタートする―といったようなパターンが実に多いはずです。この<ダイエット・一気食い><ダイエット・一気食い>を繰り返すことで体の脂肪が徐々に増えてしまい、その結果、太ってしまうことが、一般に過激なダイエットと呼ばれるダイエット法にひそむ大きな落とし穴なのです。
なぜこのようなケースに陥ってしまうのかというと、必要なエネルギーが得られない状態が何度も繰り返されると、私たちの体はそれに対する対策をたてようとするからです。つまり、防衛本能が作用して食べられるとき(一気食い時)に脂肪をしっかり蓄えて、次の飢餓状態(ダイエット時)に備えようとするからです。過激なダイエットによって、体のメカニズムが脂肪を効率よく蓄えられるものに変化していくのです。過激なダイエットによって、ちょっとしか食べていないのにすぐ太ってしまうという太る体質を自分自身でつくっているようなものです(また、1日3食きちんと食べずに、朝食抜き、あるいは昼食抜きの生活を送る人も同様です)。
ですから、体をいじめるダイエットや自然に逆らうダイエットするくらいならば、はじめからダイエットをしないほうがマシなのです。