邱淑惠のコラム第1回「感謝する気持ち」

私が日本に来て今年で約25年が過ぎようとしています。その間、本当に様々なことがあり、多くのことを経験しました。そして、これらの経験から多くのことを学びました。このコラムでは、日本での25年間の体験の中で私自身が感じたことや実際に目の当たりにしたこと、そして学んだことを少しずつですが書いていきたいと考えています。外国から来た私の日本での経験が、きっと皆様方が生きていく上で参考になるのではないかと思ったからです。
今回の最初のコラムでは「感謝の気持ち」について述べたいと思います。
私の場合、自分がここまで歩んでこられたのは自分一人の力ではないと常に考えていること、周りの多くの人々の協力や支えによって今日の私があるということです。感謝の気持ちとは次の4つがあります。

・運が良かった(世間への感謝)
・夫の導きがあった(夫への感謝)
・両親のしつけや教育のおかげ(両親への感謝)
・関わりのあった様々な人々の助けと支え(周りの人々への感謝)

以上の助けがあったからこそ今の自分があるのだと思っております。なぜなら、私はこれまでの人生の中で、いくつもの障害が私の目の前に立ちふさがり、それらを必死に乗り越えようと努力してきました。事実、自分の力は微々たるもので、歯が立たず何もできなかったときもありました。しかし、やらなければ 前に進むことはできませんでした。まず重要なことは、自分自身で行動することが何より大事であると思います。そして、乗り越えられたものは、決して自分一人の力で乗り越えたものではなく周りの人々の支援があったからこそだと思っています。ですから私自身、いつも感謝する気持ちを忘れないよう心懸けています。
感謝の気持ちをもちながら行動すれば、とても素直になり物事をスムーズに運ぶことができ、物事が上手くいく可能性が高くなります。仮に物事が上手くいかず失敗してしまった場合は、その原因を他人や世間のせいにするのではなく、まだまだ自分自身の努力が足りなかったとか、あるいはそれをおこなうにはまだ機が熟していなかったと思うようにすべきです。何事も、自分自身に課せられた試練だと思えば、冷静に失敗を受け入れることができ、その結果、きちんと反省することができるため、そこから多くのことを学ぶことができると思います。したがって、謙虚さを持つことも大切です。
一般に、人は一人では生きていけません。周りの人々の協力があってこそ人は生きていけるのではないでしょうか。「人」という字が示すように、「人」は 他人の支えがなければ「人」として生きていくことができないのです。ですから、感謝する気持ちさえもっていれば、必ずその気持ちが周りの人々に伝わり、困ったときには他人も助けてくれるものです。逆に敵対する気持ちがあれば、他人もそれを見抜いて、憎しみあった関係にならざるを得ません。多くの人と仲良くなれば、互いに助け合いどんな困難な状況も打破することができるようになります。
私も感謝の気持ちをこれからも忘れずに、いつまでもこの気持ちを大切に持ち続けていたいと思っています。謝謝! <つづく>




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